HERE、スピードアシスタンス技術で商用車メーカーとの提携を発表

• EUの規制により、トラック、バン、バス、乗用車内での法定速度制限の常時表示が義務化
• 6つのブランドと15のOEMメーカーが、EUの自動速度制御装置（ISA： Intelligent Speed Assistance）の要件を満たすため、HEREの速度制限データを採用
• HEREの地図データと車載センサーデータを融合する技術で高品質の出力

※本プレスリリースは 2022年9月19日にハノーバーで発表したプレスリリースの日本語訳です。

ドイツ・ハノーバー ―　今年のIAAトランスポーテ―ションカンファレンスで、世界屈指の先進的な位置情報および位置情報技術のプラットフォームを提供するHERE Technologies（以下、HERE）は、EU（欧州連合）の新しい規制を受け、交通安全の向上と速度超過の削減を目的とした自動速度制御装置（ISA）の実装で商用車メーカーと提携することを発表しました。

車載ISA機能により、走行中の道路の法定速度制限はドライバーの目の前、車のダッシュボード、カーナビ、後付け機器などに表示されます。

2022年7月から、EU市場で販売されるすべての新型車、バン、トラック、バスにISA機能の搭載が義務化されました。2024年7月以降、EUで新しく登録されるすべての車両はISA機能を装備する必要があります。

HEREは、ISAに必要な高品質の速度制限データの供給で地図業界をリード

HEREは、ソリューションパートナーと協力し、EU域内のすべての道路に対応する高品質の速度制限情報を提供することで、商用車および乗用車メーカーのISAコンプライアンスをサポートしています。

HERE ISA Mapは、欧州および世界のトラック業界大手を含め、15の国際自動車メーカー（30以上のブランド）に採用されています。

HEREの最高製品責任者（CPO）兼最高技術責任者（CTO）であるGiovanni Lanfranchiは、次のように述べています。

「ISA機能は、従来、高級乗用車に搭載され、商用にはほとんど使われていませんでした。欧州諸国が交通安全を改善する緊急の手段を講じるにあたり、当社がこの重要なデータセットを提供かつ実証するとともに、ADASや自動運転技術の将来的な普及に向けた土台を作ることをうれしく思います。」

速度制限の変化の取得と確認

トラックや乗用車のメーカーは、販売前にISA車両試験を受け、400 km以上を走る間に90%の精度で速度制限データを取得する必要があります。合格基準は、3つ以上の明示的な速度標識と3つ以上の暗示的な（数字を表示していない）標識です。

欧州の道路には明示的でない速度制限があり、局所的な速度制限、規則、規制が数多くあるのが難点です。欧州では速度制限の60%以上が明示されておらず、地域的な交通規則に基づいて制限が決まってはいるものの、道路標識には記載されていません。

HEREが提供するISAデータは、データソースを組み合わせて速度制限情報を取得し、道路標識に記載されていない速度制限の問題に対応します。基本的な地図や実証済みの地図システムなしに車両カメラのデータだけに頼っていては、データの質に問題が生じやすくなります。

HERE ISA Mapは以下が含まれます。

• 道路標識に記載されている明示的な速度制限、および数字の記載がない道路標識から導いた暗示的な速度制限。
• 道路規則や規制によって定義される速度制限。標識に書かれておらず、車載カメラでは検出されない、国や地域の速度制限や条件付きの規則など。
• 小型車両にはデータフットプリントを縮小しつつも、Electronic HorizonプロバイダーによるISA機能のサポートを可能にするよう、選択された属性を持つ道路トポロジ。

ADASやISA機能に関するHEREの取り組みに関する詳細は、こちらをご覧ください（英語）。

HEREについて：
先進的な位置情報および位置情報技術のプラットフォームを提供するHEREは、位置情報の力で、人材、ビジネス、都市のDXに取り組んでいます。HEREのオープン・プラットフォームを通じて、都市のインフラ運営から企業の資産最適化、さらにはドライバーが安全に目的地に到着することまで、お客様により良い成果をご提供いたします。HEREの詳細は www.here.com　および https://360.here.com （英語）をご覧ください。日本語での情報は https://www.here.com/jp をご覧ください。